- とちぎのしゅし
- 「実践」と「ナナメ」がローカルをおもしろくする。長野発「やってこ!シンカイ」という可能性/徳谷柿次郎インタビュー
「実践」と「ナナメ」がローカルをおもしろくする。長野発「やってこ!シンカイ」という可能性/徳谷柿次郎インタビュー
【 日本もいいぞ! 】
おはようございます。こんにちわ。こんばんわ。石川です。
お仕事で長野県に行く予定があり、現地の面白い人にも会いたかったので、知人達に聞いたところ「いるいる!」とご紹介頂いたのが徳谷柿次郎さん。
ローカルで展開される面白い取り組みを体感すべく、彼がオーナーを務める長野市の善光寺の近くにあるショップ「やってこ!シンカイ」に、遊びにいっていきました!
目次
「やってこ!シンカイ」とは?
オーナーの柿次郎さんは『どこでも地元メディア ジモコロ』や『小さな声を届けるウェブマガジン BAMP』の編集長をしながら、全国47都道府県を旅しています。
「やってこ!」シンカイ!は、柿次郎さんが取材の旅などを通じて出会ったローカルプレイヤーのプロダクト(服、本、雑貨など)を販売しつつ、東京とローカルのプレイヤーをかき混ぜ、近所の爺ちゃん婆ちゃん、学生など世代をまたいだ「ナナメの関係性※」を生む事を目的としている場。
※ナナメの関係|「やってこ!」を合言葉に、それぞれの活動にリスペクトを送りながらも、刺激を与えあい切磋琢磨していく関係のこと。
「お店2.0」と題して、小売の利益を求めず、月額の応援費用でサブスクリプション制の新たなお店の価値観を目指しているそうです。
■三つのコンセプト
・小売りの利益に依存しないお店
・サブスクリプション制の仕組みで「場」をみんなで盛り上げる
・ローカルの関係人口(その地域に関わってくれる人口)を全国に増やす「ナナメの関係性」
とりあえず、面白そうで、新しそうで、建物は古そう。
私も店舗は持ちたいと思っている人間なので学習、学習!
「やってこ!シンカイ」の風景
長野市の「善光寺下駅」から善光寺に向かう途中の道沿いにあります。
歴史を感じる建物。味がにじみ出てました。
エントランス。入りやすい雰囲気。
店長のナカノヒトミさん。「やってやんよ」という拳ではありません。偶然のグーです。
店内では様々な商品を取り扱っています。
ゲストを呼んでトークイベントなども開催しているそうです。
店内の上部には、様々な写真が展示されています。なんかいい感じ。
「やってこ!シンカイ」のオーナー徳谷柿次郎さんにお話をうかがってきました!
柿次郎さんにとって「やってこ!シンカイ」とは何ですか??
◆地方という土俵
柿次郎
たくさんあるやりたい事のなかの一つですね。今まで取材ばかりしてきましたが、「その土地に根付いて頑張る面白い人達」と同じ土俵に立ちたいという思いがあり、この「やってこ!シンカイ」というリアル店舗を構えることになりました。
お店の経営もする編集者という新しいロールモデルを作りたいですね。
石川
全国のプレイヤー達と同じ土俵に立ち、今までの仕事も活かして新しいロールモデルを作ろうとしていると。ここから人のつながりもどんどん生まれていきそうですね。
柿次郎
そうですね。この場を通じて、地域の学生とおじちゃん・おばちゃんが繋がったり、僕の友達でもある「全国の面白い人たち」が繋がっていくのも楽しみです。
「シンカイ」という場を作って、人が交わり勝手に発酵していく。 ここでは「偶然の出会い」があり、いい感じで人間関係がグチャグチャになっていきます。出会いの手綱をコントロールしながら、みんなの自己実現を手助けできるような利他的な存在でありたいと思っています。利己を満たすためには、利他的になった方がいいと考えているので。
◆やりたいことは全部やる
石川
偶然な出会いから「何か」が生まれる。そんな可能性を生む「場」としてのシンカイもあるんですね。今後はどんな展開を考えてますか?
柿次郎
今年はやりたい事を全部やるつもりです。雑誌をつくったり、トークイベントをしたり。ゆくゆくは村を作るつもりで、実は県知事にも話してあるんですよ。
石川
やりたい事を全部やる発想は同感です。県知事と話す行動力凄い!笑
柿次郎
あと、30代中盤までは、付いてきてくれる人と仕事をしてきましたが、これからは教育にも興味を持っています。「スキルはあるけど、その活かし方や生き方がわからない」という若い人も多いので、そういう人達との接点も作っていきたいですね。僕は環境や情報に恵まれて育ってきた訳ではないので、よけいにそう思うのかもしれません。
石川
今までとは違う「人達」や「関わり方」を試していく訳ですね。自分の経験を活かして環境をアップデートする。パワーいりますよね。
柿次郎
はい。誰かを救う為に「お金」は便利なツールですが、それをうまく使いながらも、新しい可能性が生まれる「場」や「機会」も作っていければいいですね。
◆どこにいっても生きていける状態にしたい。
柿次郎
一方で僕は長野を基盤としつつも、「どこに行っても生きていける状態」も目指しているんです。だから、取材などでは引き続き全国のローカルな人たちとつながっていきたい。
石川
スキルと信頼がある人同士が繋がれば、それは可能ですよね。
柿次郎
はい。今まで全国を回ってきた中で、積極的に活動する「やってこ的な人」とたくさん出会えています。そして、それらの同世代が更に活躍することで、それぞれの地域がどう変わっていくかは、楽しみでしかないですね。
石川
素敵な人達が動いて、素敵な人同士が繋がって、素敵な何かが広まっていくのは、何だが素敵~!凄く共感できるし、ワクワクします。
全国を回ることと、地域に根を張ること、その両方があるからたくさんの可能性に気付けるんですね。とても合理的で創造的な取組みだと思います。
複数拠点で動く人が増えれば、地域を超えた「新しい繋がり」がたくさん生まれ、新たな価値観やアイディアもでてきそう。
「やってこ!シンカイ」 に遊びに行った「あとがき」
こんな場があったら良かったのになぁ。
シンカイに行って感じたのは「自然で、ちょうどいいお店」。それでいて、何となく新しさがありました。
何がちょうど良かったのか?
それは飲食などのサービス、置いてあるもの、そこにいる人とのコミュニケーション、そこに来る人、全部なのかもしれない。
なぜその「ちょうど良さ」が生まれたのだろうか?
明確には言えませんが、コンセプトもそうだし、小売りで儲けようとしていないパラレル感などが生む、関係者達の「利他的なビジネスマインド」から由来するものかなぁ、と感じました。
とにもかくにも、「自分の地元にも、こんな店があったら良かったのになぁ」というお店でした。
ナナメの関係性
「ナナメの関係性」として話してくれた「地域の人」と「その他の地域の人」との交わりはとても刺激的だし、それに加えて「様々な職種の人」や「1人でパラレルに複数の職を持つ人」との出会いは、新たな何かが生まれやすい気がします。
都内や地方にいるエネルギーある若者達にとっても、これからぶつかるであろう「既存の壁」をのり越える枠に囚われないヒントがここにあるのかもしれません。
自分たちのメインビジネスをしっかり持った上で、様々な人達との接点を生もうとしている「面白い大人達」がいる。そしてそんな人達が集っている場所がある。
お話の中にあった「利己を満たす為に利他的になる」という言葉は私自身もビジネスを通じて得ていた感覚だったので、凄く共感。似たような場やコミュニティはたくさんありますが、大きな違いは「思想」や「姿勢」の部分だと感じました。
当日出会った、鹿児島と群馬から来ていたみんなと!
やってこ!
「パラレルに人や地域と繋がる」。これは大先輩である昔の「お百姓さん達」もやっていた事みたいですね。交通やインターネット、SNSなどの「インフラ」が強化された今は、昔以上にできることの可能性が広がっていると言えるのではないでしょうか。
地域や業種関係なく、好きな人と好きな場所を見つけながら、同時多角的に繋がっていく。そんな生き方も楽しそうですね!
その為には今何をすべきなのか。僕は自分自身の固定概念と向き合い、最新のツールや手法を見渡すことが大事だと思います。
でもなによりも大切なのは行動! 今、やれる事からやってみるのも、いいかもしれませんね!
というわけで……
みんな!
やってこ!!
やってこ!シンカイ|情報
・Facebookページ|https://www.facebook.com/shinkai.nagano.785/
・noteページ|https://note.mu/yatteko_sinkai
・twitter|https://twitter.com/yatteko_shinkai
※鹿児島からきていた前迫さんが展開するWEBメディア・EIGO http://ei-go.jp/
徳谷柿次郎さん情報
・株式会社Huuuu|https://huuuu.jp/
・47都道府県のローカル情報を届ける『ジモコロ』|https://www.e-aidem.com/ch/jimocoro/
・全国の小さな声を届けることを使命とする『BAMP』|https://bamp.is/
・とにかく堀口ミイナさんが可愛い。TBS NEWS 動いて 動いて 動こう!「Dooo」|
住所|長野県長野市三輪7丁目8−5
【 日本もいいぞ!! 】
\SNSで記事をシェア/
この記事を書いた人
石川智章
「栃木のしゅし」総合統括
県南エリア出身
関連記事
Related
この記事を読まれている方には
こちらもおすすめ!