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若者が輝ける地域を目指す|NPO法人 青二才|とちぎのSocialGood
今回は栃木県(主に下野市)で、若者世代の活動支援を行う「青二才」をご紹介します。
代表理事の鈴木さん
NPO法人 青二才の、鈴木祐磨(すずき・ゆうま)と申します。
地域おこし協力隊の活動を機に、2020年7月から下野市を拠点に活動を始めました。
活動を通して色々な人たちと出会い、支えてもらうなかで、もっとこの地域で活動したいという思いが強くなり、2023年1月にNPO法人 青二才を設立。
僕自身が若者であり、未熟であり、多くの人に支えてもらってきた経験から、「青二才が輝く社会を、このまちから」というビジョンを掲げ、若者世代の活動支援を行っています。
それでは、具体的な活動内容について説明していきたいと思います!
活動内容
①若者世代の活動支援
下野市を出る前の若者と、出た後の若者に対して、まちと関わる機会を作る「Uターン促進事業」に携わっています。
栃木県出身の若者を対象とした交流会を都内で開催することもあれば、若者が地域団体や地元企業と関わりやすいようにインターンシップの機会を作ることもあります。
下野市で暮らす人の魅力を見てもらい、少しでも興味を持ってもらう機会を作ろうと、インスタグラム(seemo)を通して情報発信もしていて、取材した人たちのヒストリーや野望などを載せています。
その他には、高校生のやりたいことを地域で実現する手助けもしています。
企画サークルに近いイメージなのですが、インターンシップで来てくれた大学生にも協力してもらい、地域のお祭りで屋台を出店したこともありました。
高校生のための交流会や高校生ラジオも実施していて、ラジオはインスタグラム(下野市高校生もしもプロジェクト)に投稿しているので、見てくれたら嬉しいです!
②まちと人が繋がる入口!シェアスペースWELの運営
石橋駅の西口から車で5分ほどの場所に、私たちが運営スタッフとして関わる「シェアスペースWEL」という場所があります。
WELは、若者世代や地域住民が気軽に立ち寄れる拠点を目指し、空き店舗をリノベーションして作られた場所で、「シモツケ大学」の活動拠点と駄菓子屋さんが併設されています。
左側がシモツケ大学の活動拠点、右側が駄菓子屋
シモツケ大学は、僕が地域おこし協力隊としてずっと携わってきた活動で、まちと人とがつながる場をつくることがテーマになっています!
お隣の駄菓子屋さんはなんで? と思われた方もいると思いますが、シモツケ大学では地域でやってみたいことの相談会を毎月WELで開催していて、駄菓子屋さんは相談会から実現されたアイデアになります。
他にも、「妖怪のすごいオタクなんですけど、何かこのまちで活かせることはありませんかね?」といった相談から、その人が中心となって怪談授業を開催したこともありました。
これがまたすごく面白くて(笑)
意外と何かやりたいと思っている人がいるんですよね。
それを「一緒にやっちゃいましょう!」と、関わることが役割の1つかなと思っています。
活動への想い
①勉強の意味や将来のやりたいことをイメージできなかった学生時代
僕は中学、高校と部活と勉強しかしてこなくて、自分は将来どういうことがやりたくて、そのためにどういうことを学びたいとか、これに興味があります、みたいなことを考えることができなかったんです。
なんで勉強するのだろう、なんで大学に行くのだろう、そういった問いかけをもしかしたらもらっていたかも知れないけれど、僕ひとりでは考えられなくて。
大学進学後も答えを見つけられず、別の形で大学生活に価値をつけようと急に旅にでたりしたりとかもしていました(笑)
けれども日常が豊かになるわけではなく、就活時には企業インターンシップに参加してみたけれど、エントリーシートも書けなかったし、ぼこぼこに落とされて、それで就活を止めてしまいました。
結局、半年間留年して大学を卒業した後は、学生の時からお世話になっていたプログラミング教室でしばらく働くことにしました。
②自分で場を開くことで世界が広がっていく面白さを感じた
そんな生活を送っていたある日、旅先で出会った友人から下野市の地域おこし協力隊の紹介があって応募をすることにしました。
地域おこし協力隊に興味を持ったのは、企画づくりの面白さ、コミュニティ作りの面白さ、自分が場をひらくこと(何か旗上げすること)で仲間と関われることに惹かれたからでした。
元々積極的に人を巻き込んでいくタイプではないんですけれども、自分たちが考えた企画をまちで実施する、といった大学の授業での経験が関係していたのかなと思います。
夏にも関わらず餅つきを企画したのですが、場所を借りる交渉をしたり、小学校に道具を貸してくださいと交渉したり、どれも初めての経験で、僕ともう一人のメンバーで夜遅くまで企画を練ったりする時間もなんだか楽しくて。
餅つき当日には、通り掛かってくれる人がいたり、地元の八百屋さんが「そうじゃねーよ!」 と餅をつき始めたり、全然仲良くなかった他のメンバーとも仲良くなったりして、自分の世界が広がっていくような面白さを感じていました。
その時に感じた面白さが、多分いまの活動に繋がっているのかなと思います。
③お世話になったこの地域で、自分の可能性を信じられる世代を増やしたい
2020年7月から始まった地域おこし協力隊の活動を通して、この地域でもっと活動したいな、この地域でいられる理由がないかなって思うようになり、青二才を立ち上げることにしました。
NPO法人にしたのは仲間が最低でも10人必要で、みんなで地域を作っていくためには、みんなと関わらないといけないことや、仲間と活動を進められる環境が僕には必要だと思ったからです。
NPO法人 青二才に正会員として関わる仲間たち
よそ者ですけれども、暖かく見守ってくれる人や相談できる人、勝手におせっかいを焼いてくれる人、一緒に何かをやる仲間でもあり、親戚がたくさんいるみたいな感じでもあります。
お父さんお母さんとか、弟や妹みたいな存在がたくさん増えてきたから、ここにいれるといいなとも思いますし、何か還元できるといいなとはやっぱり思いますね。
めちゃくちゃこう若者にどうしたいという想いがスーパーあるタイプではないと思うんです。それでも、僕自身も若者で未熟さや難しさを感じながら、周りの人にお世話になって、ちょっとずつアクションを起こせるようになってきたところもあって。
僕と同じように自分のことを未熟だなと思う人が、未熟さに拗ねてしまったりとか、全然可能性がないなと思うよりかは、いやもっとできるじゃんとか、可能性があるじゃんとか、そう思える世代をたくさん増やせるといいなと思います。
今後の展望
僕たちが目指すところとして、若者が輝ける地域を作っていくことがあります。
若者が輝く機会をイベントで作るのではなく、地域全体で若者もそうでない人もお互い良い影響を与えあって地域を作っていくことに近いかなと思います。
若者の活動を応援するのっていいよねと思ってくれる人がいて、そこに対して目を向けてくれる人がいて、スキルや時間、寄付や声掛けなど、何かで関わりたいなって思ってアクションしてくれる人を増やすこともやりたいですね。
まだ動き出そうとしている段階なんですけれども、シェアスペースWELは、色々な人の挑戦の場を作っていくことがコンセプトになっているので、シェアキッチンやチャレンジスペースを作ることも計画しています。
それと、中学や高校のキャリア教育に関われないかなと模索中です!
僕らがメンバーとして得意なのは、その子に寄り添って、問いを投げかけながら自分の人生について考えていくところなので、シンプルに若者の人生の解像度をもうちょっと高くできたら良いなと思っています。
学生の頃を振り返って僕自身も欲しかった「自分の世界をリアルな出会いを通して広げる場」があったらと思うので、そういった居場所や機会をつくり続けたいと思います。
とちぎのしゅし「栃木で挑戦しようとしている人に一言、お願いします!」
自分の未熟さを感じている人もいると思うんですけれども、その未熟さが誰かと繋がるきっかけになって、色々な可能性が広がっていくと思うので、自分の青二才な面を受け入れて前に進んでいけばきっと良くなると思います!
参加・寄付の情報
・シモツケ大学のアイデア相談会に参加してみませんか? 気軽にご相談ください!
場所:シェアスペースWEL(下野市石橋779-1)
日時:毎月第2水曜日 19:00~21:00。
・青二才のSNSで情報発信をしているので見てくれると嬉しい!
・私たちの活動に共感し何かしたいと思ってくださった方へ
寄付を受け付けています。こちらのページをご覧いただけると嬉しいです。
団体の基本情報
団体名 |
NPO法人 青二才 |
活動ジャンル・テーマ |
若者の活動支援 |
活動エリア |
栃木県(主に下野市近隣) |
NPO設立年 |
2023年 |
スタッフの数 |
常勤2名(正会員14名) |
住所 |
下野市石橋779番地1 |
メールアドレス |
info@aonisai.net |
団体HP |
編集部コメント
自身が若者であり、未熟さを感じながらも、多くの方々に支えられてきたことへの感謝と、自分の可能性を信じ切れていない人たちを支えたいという気持ちが、とても伝わってきました。
中学生や高校生の頃に、「何のために学ぶのか、何のために働くのか」という問いと向き合うお話がありましたが、私自身も1人で考えるのが難しかったことを憶えています。
同じように悩んでいる人は多いんじゃないかなぁ。
青二才のメンバーの皆さんと出会い、様々な問いを立てながら、自身の世界を広げていける人が増えるといいなと思います。
多くの人にこの記事が読まれますように!
そして、地域で良い活動がもっと増えることを願います。
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この記事を書いた人
藤本尚彦
リサーチ・ライティング担当
県南エリア在住
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