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空き家を地域住民のコミュニティの場に変える|宇都宮大学学生団体「空き家の友」|とちぎのSocialGood
今回は宇都宮市の宮の原地区で、空き家の活用、地域おこし、居場所づくりを行う「空き家の友」をご紹介します。

目次
代表の金井さん
「空き家の友」の代表、金井 美雨(かない・みう)と申します。

私たちは空き家を活用し、地域住民のコミュニティの場をつくることを目指しています。
空き家の活用が始まったのは2021年のこと。前任者である宇都宮大学の先輩が不定期で活用を始め、2024年に私が代表を引き継ぎました。
空き家があるのは、宮の原地区の住宅街。5分程歩くと小学校があるので、近所の小学生がイベントに参加してくれることもあります。

活動時に使用している空き家外観
参加者が喜んでいる姿を見ると私も嬉しいですし、世代の異なる人たちが空き家に集まり、交流が広がっていくことにも面白さを感じています。
それでは、私たちの活動について説明していきたいと思います!
活動内容
私たちは宮の原地区にある空き家を活用し、2ヵ月に1回ほどイベントを開催しています。
空き家のDIYや小学生と夏休みに勉強をする「寺子屋」、射的や駄菓子を販売する「えんにち」やLINE操作に不慣れな方を対象とした「スマホ教室」など、これまでさまざまなイベントを開催してきました。

えんにちで参加者とコミュニケーションをとる様子
主な参加者は、宮の原地区で暮らす人たちですが、SNSの告知を見た他大学の学生が遠方から参加してくれたこともありました。
ありがたいことに、何度もイベントに参加してくれるリピーターもいますよ。
スタッフの名前を呼んでくれる小学生もいて、地域の方々との距離が少しずつ近づいていることを感じています。
一方で、自分たちの思い通りに企画が進まないこともありますね。
寺子屋を開催したときには、子どもたちと夏休みの宿題を一緒にやるために企画したのですが、ほとんどの子たちは宿題が終わっていて(笑)
予定通りに自由研究の手伝いをすることもあったのですが、宿題が終わっていた子に対しては、持参してくれたドリルをやってもらったり、ボードゲームをしたりなどの過ごし方をしてもらいました。

夏休みの自由研究でろ過実験を手伝うメンバー
まだ未熟なところも多々ありますが、メンバーで役割分担し、楽しみながら活動を続けています。
活動への想い
①活動に取り組むきっかけ
地域で活動することが面白いと感じるようになったのは、高校生の頃からでした。
中学生の頃から何度かボランティア活動に参加していて、高校生の頃はJRC(Junior Red Crossの略)部に所属。入部して1年程はコロナ禍で、予定していた学外の活動に参加できない状況が続いていました。
そんな日々を過ごしていた2年生のある日、「真岡まちづくりプロジェクト(マチツク)」の1期生の募集を目にしたんです。
「チャンスだ!やるしかない!」という気持ちで応募したことを憶えています。

マチツクの活動に参加してからは、他校の学生や大人と出会う機会が増えていきました。
参加者とアイデアを出し合って、オリジナルドリンクを制作してキッチンカーで販売をしたのですが、子どもが「おいしいっ!」と、言っている様子を間近で見て、嬉しいな〜って、やりがいに繋がるものを感じました。

販売したドリンクは真岡市の藍染をイメージしてつくられた
フレンチレストランのシェフがドリンクの試作に何度も関わってくれたり、キッチンカーを貸してくれるお店の方もいたり、そういった学外の人たちと関わる面白さも感じるようになりました。
そうした経験もあったので、学外の人と関わりながら地域について学べる大学を選び、現在に至ります。
②コミュニティの面白さ
実はマチツクで出会った大学生が、「空き家の友」の前代表で、私がこの団体に関わるきっかけにもなっています。
SNSを通して、東北や関西から人が来てくれるのも前代表の人柄あってのことで…とにかく影響力がすごい人です。
もちろん前代表に頼りっぱなしではなく、イベント情報を自治会の回覧板に載せてもらったり、コンビニやスーパーで広報したりと、私たちもいろいろな人たちが参加できるように活動しています。
イベントに来てくれた保護者から「次回も楽しみにしている」、「大学生との関わりができてありがたい」といった言葉を直接いただけると、やっぱり嬉しいです。

スマホ講座に参加したくれた方々が、お返しに手作りケースの作り方を教えてくれたこともあって、参加者と相互の交流が生まれていくのもコミュニティの面白さだなって思います。
この空き家を通して、どんどん交流の輪が広がっていくのが本当に面白いです。
今後の展望
自分たちが考えた企画を実施してきたのですが、地域の方々のニーズを聞いたり、地域のイベントに参加したりすることで、相互関係をより深めていけたらと考えています。
あとは、まだメンバーには話していないことなのですが、「えんにち」をやるときに、出し物の一角を小学生や地域の人たちに携わってもらえたらと考えています。
ちょっとしたお手伝いだけでもいいし、「子どもえんにち」みたいなことができたら面白いなって妄想中です。

空き家入口のたぬき小屋はDIYで参加者と作つくったものとのこと
参加者と共につくり上げるような形をとることにより、より地域に深く根付いたコミュニティの形成を目指したいと思います。
とちぎのしゅし「栃木で挑戦しようとしている人に一言、お願いします!」
「なにかやりたい」と思ったら、まずは周りの人にその思いを話してみてください。自分の思いをつたえることで必ず応援してくれる人や一緒に活動してくれる人が見つかります。
自分がやってみたいことを共有して、一緒にわくわくすることをつくっていきましょう!

参加・寄付の情報
2024年5月に「あきやのDIY」というイベントを開催します。
木工や塗装などを実践的に学びながら、大学生や地域の方との交流を一緒に楽しみませんか?
・5月4日(土)
・5月5日(日)
・5月11日(土)
・5月12日(日)
興味のある方は、私たちのSNS(Instagram、X)を見てくれると嬉しいです!

団体の基本情報

団体名 |
宇都宮大学学生団体「空き家の友」 |
活動ジャンル・テーマ |
空き家活用、地域おこし、居場所づくり |
活動エリア |
宇都宮市 宮の原地区 |
設立年 |
2021年 |
スタッフの数 |
16名 |
住所 |
宇都宮市宮原1丁目2-21 |
メールアドレス |
akiyanoyorozuya@gmail.com |
団体SNS X |
|
団体SNS Instagram |
編集部コメント
空き家を活用した取り組み、いかがだったでしょうか。
空き家が問題になっているという話はよく耳にしますが、うまく活用することができれば、地域で暮らす人たちにもいい影響をもたらせるのかなと思いました。
そのためには、金井さんが考えるように、地域で暮らす方々との相互関係も大事な要素になるのかもしれないですね。今後の活動も目が離せませんね!応援しております。
多くの人にこの記事が読まれますように!
そして、地域で良い活動がもっと増えることを願います。
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この記事を書いた人
藤本尚彦
リサーチ・ライティング担当
県南エリア在住
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