- とちぎのしゅし
- みんなで活動資金を集めて地域課題を解決する|とちぎコミュニティ基金|とちぎのSocialGood
みんなで活動資金を集めて地域課題を解決する|とちぎコミュニティ基金|とちぎのSocialGood
今回は栃木県内全域で、NPOの支援、ファンドレイジングを行う「とちぎコミュニティ基金」をご紹介します。
職員の大木本さん
「とちぎコミュニティ基金」の職員、大木本 舞(おおきもと・まい)と申します!
大学卒業後、NPO法人「トチギ環境未来基地」で事務局長として10年間勤務し、森林や竹林の整備、広報や資金集めに携わりました。その後、ご縁があって「とちぎコミュニティ基金」で活動しています。
日々の生活の中には、「子どもの貧困」や「環境問題」など、様々な課題があります。課題解決には、NPOやボランティア団体による市民活動が欠かせません。
そんな市民活動を「財政面」から支えるために、私たちは活動しています。具体的な活動内容について説明していきたいと思います!
活動内容
①助成金運営
まちづくりを担う市民活動を、財政面から支える「コミュニティ・ファンド」という取り組みがあります。みんなで資金を集めることから始め、助成金や寄付金として活動に還元しています。
お金を支援する「支援者」から「活動団体」にお金が提供されるまでには、助成金情報の公開や審査などの手続きが必要になります。
それらの手続きを行い、支援者と活動団体をつなぐ役割を果たすのが私たちです。助成金情報を公平に広報し、地域で活動する方々に届ける事務局機能を担っています。
例えばこんな助成金があったりします!
・子どもや若者の未来の応援を目的とした「たかはら子ども未来基金」
・地域で必要とされる活動の応援を目的とした「花王ハートポケット俱楽部地域助成」
他にも、台風による被災地への災害支援・復興支援。新型コロナウイルスで大変な状況になっている子どもや家庭を応援するための合同寄付キャンペーンをおこなっています。
②合同ファンドレイジング運営
社会課題を解決するためには「社会に認知されること、支援者を集めること、資金を集めること(ファンドレイジング)」など、様々な活動が必須です。これら一連の活動を一つの団体でおこなうことは簡単ではありません。
そこで、共通の課題意識を持つ方々が集まり、合同で支援を呼びかける仕組みを作っています。
「子どもSUNSUNプロジェクト」という取り組みでは、「子どもの貧困をなくす」ために、NPOや地域の方、医療や教育に関わる方が集まって会議を実施。まちなかに子ども食堂がいくつ必要か?貧困の家庭に対する学習支援はいくら必要か?を話し合いで決め、支援を募っています。
また、資金を集める人を増やすことにも力を入れています。
クリスマスの時期に実施している「子どもの貧困撃退チャリティ サンタdeラン」は、子どもの貧困を知ってもらうために、参加者がサンタ姿で宇都宮市内を走ったり、ねり歩いたりします。
参加費は自分のお金だけでなく、周りの人に支援の協力を呼びかけて参加費を集めることもお願いしており、参加する過程にもファンドレイジングを取り入れています。
活動への想い
①活動に取り組むきっかけ
大学生の頃に参加したボランティア活動を通して、若者が地域で活動することにすごく興味を持ちました。
若者が地域に行くと「地域の人も元気になるし、若者も地域で学び、成長していく」。その様子を見ることや、色んな人との出会い、多様な活動に触れることなどが、とても面白かったんです。
そうした経験から、就職を考えるときに「地域で活動しようとする若者を支えたい」という想いで、NPOの活動に携わることを決めました。
それから色んな方々と活動をともにしてきました。団体が合同で寄付や支援を募ることで、より多くの方へ声が届くことを感じています。複数の団体が手を取り合って、取り組むことで生まれる大きな力を信じ、これからも活動を続けていきます!
②様々な関わり方と広がるつながり
2020年12月に5回目の開催を終えた「子どもの貧困撃退チャリティ サンタdeラン」の活動には、多くの方々が自主的に関わってくれました。今年は3密を避けて、ランではなくクリーン大作戦(まちなかのごみを集める)と形を変えての実施となりました。
高校のパソコン部がeスポーツの企画に関わり、多くの高校生がボランティアとして参加したほか、大学生が広報動画を作成してYoutubeに公開。当日まで積極的に関わってくれたボランティアの方もいました。
きっと日常では経験できない様々な体験や出会いがあったのだと思います。準備が大変な中でも、「色んなことができて楽しい!」と話してくれる方もいました。こういった瞬間に立ち会ったときは、やっぱり嬉しいですし、やりがいに繋がっていきます。
活動に直接関われない場合、「寄付」という形でも活動に関われることを多くの人に知ってほしいです。自分の住んでいる地域や自分の好きな事や物に対して、社会のためになることを自然にできる人が増えるといいなと思います。
コロナによる影響と活動
助成先の活動の変化や応募団体の減少、助成自体のプログラムの変更(学生のインターンを応援する「たかはら子ども未来基金」は、インターン活動を6ヶ月から4ヶ月に縮小)などがあります。
新しい動きとしては、「コロナ支え合い基金」を4月から立ち上げ、既に600万円を超える金額が集まっています。
また、「サンタdeラン」は、コロナ渦により実施の中止の声もあがりましたが、「形を変えてでも続けることに意義がある」との多くの声に後押しされ、クリーン大作戦&eスポーツに形を変えて実施しました。
お陰様で前回よりも100万円UPし、約300人の方から5,536,410円のご寄付を集めることができました。今回も県内で活動している12団体に寄付をお届けします。
今後の展望
2021年4月に『とちぎゆめ基金「持続可能な地域づくり・SDGs助成」2020』の助成を開始します。これは、持続可能な地域社会(SDGs)を作るために、複数の団体が協働しておこなう、地域課題解決の調査や実施に対して助成です(1年目は調査助成のみ)。
みんなで取り組むことを波及させていくことで、持続可能な社会へ変わるきっかけを作っていきたいと考えています!
「栃木で挑戦しようとしている人に一言、お願いします!」
「地域のために何かしたい!」という人は、その溢れるアイディアや夢を「すでに活動を始めている人」に話してみてください。きっとその夢に共感して一緒に創ろうという人と出会えるはずです!
参加・寄付の情報
3月は助成金や各プロジェクトの報告発表の時期です。
最新情報は随時ホームページにて公開予定です。
オンラインで参加できるものもありますので、ぜひホームページをご覧ください。
・助成に関するページ
https://www.tochicomi.org/subsidy/
・寄付に関するページ
https://www.tochicomi.org/donate/
・コロナ支え合い基金
https://www.tochicomi.org/cv/
団体の基本情報
団体名 | とちぎコミュニティ基金 |
活動ジャンル・テーマ | NPO支援、ファンドレイジング |
活動エリア | 栃木県内 |
NPO設立年 | 2008年 |
スタッフの数 | 2名 |
住所 | 宇都宮市塙田2-5-1共生ビル3F |
メールアドレス | info@tochicomi.org |
団体HP | https://www.tochicomi.org/ |
編集部コメント
NPOやボランティア団体の「支え」になっている活動だと思いました。資金を集めることだけでなく、地域で活動をする人を増やす仕組みもすごい!
「サンタdeラン」の活動をはじめ、個人ではなく「みんな」で活動することをすごく大事にされているのを感じました。色んな人が関わることで、活動の幅も広がり、認知される機会も増えていくと思います。
全部の活動に参加することは難しいかもしれないけど、様々な関わり方があります。寄付も関わり方の一つですし、情報発信も関わり方の一つだと思います。
多くの人にこの記事が読まれますように!
そして、地域で良い活動がもっと増えることを願います。
\SNSで記事をシェア/
この記事を書いた人
藤本尚彦
リサーチ・ライティング担当
県南エリア在住
関連記事
Related
この記事を読まれている方には
こちらもおすすめ!