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やってみたい!を育てるお手伝いと地域活動を支える場|宇都宮市まちづくりセンター「まちぴあ」|とちぎのSocialGood

今回は宇都宮市で、市民活動団体の支援、市内におけるボランティア等をおこなう「まちぴあ」をご紹介します。

センター長の小倉さん
「まちぴあ」のセンター長、小倉 克洋(おぐら・かつひろ)と申します!

「まちぴあ」は2012年より、前身の「市民活動サポートセンター」から名称を変更してオープンしました。ボランティアやまちづくり、社会貢献活動を行う約170団体(2021年時点)が活動の拠点としています。
「地域で活動したい!」という個人から相談を受けたり、「まちぴあ」主催のプログラムを提供するなど、市民の皆さんの「やってみたい!」を育てるお手伝いができればという想いで活動しています。
それでは、具体的な活動内容について説明していきたいと思います!
活動内容
①講座や勉強会を実施
「まちぴあ」には団体を設立して間もない方や、これから設立を考えている方も訪れます。
団体の活動がより円滑に進むように、「団体設立後の運営」「助成金の申請方法」「会則や定款の作成」など、様々な講座を行っています。

また、2020年度からは「まちぴあ勉強会」を実施しています。外部の講師をお招きすることもありますが、「まちぴあ」の登録団体にサポートしていただくことが多いです。団体の活動をPRする場でもあり、一般の方々が学ぶ機会にもなっています。
まだ検討中ではありますが、2021年6月は「虐待」をテーマに学ぶ予定です。どういう問題が根本にあるのかを団体の方々と一緒に考え、みんなで理解を深める場になります。
②学生が地域に入っていくためのサポート
地域では様々な課題意識を持って活動している方々がいます。全ての活動を把握することは難しいですが、「色んな活動があるんだよ」「人のために活動している人たちがいるよ」と、高校生や大学生に知ってもらうために体験プログラムを実施しています。
学生との出会いの多くは、宇都宮市の市街地を流れる「釜川」の清掃活動で訪れます。
4月~10月頃に実施される清掃活動には、子どもから大人まで様々な立場の人たちが集まり、中にはすごく意欲的に活動する学生の姿もあります。

そういった学生が他の場所でも活動できるように、地域活動を行う団体と学生が交流できる場を設けて、興味を抱いた活動に参加できる環境を整えています。
他にも、自治会の活動への参加やイベントの手伝い、子供たちとの触れ合いなど、学生が地域に入っていきやすいようにサポートしています。
活動への想い
①やってみたいを練習する場
普段は活動について熱く語っている人が、助成金のプレゼンテーションの場で、緊張からなのか活動や想いを上手く伝えられずにいる様子を見たことがあります。すごく勿体ないと思いました。
そこで、プレゼンテーションを練習する機会を作ることにしました。周りに人がいる状況下で行われる練習は、本番に近いイメージができるようで、とても好評なプログラムとなっています。
「まちぴあ」では営利目的の活動はできませんが、会場費が掛からないので「やってみたい」を練習しやすい環境となっています。何かしらのイベントや講座を開けば、開催を通して色々な経験を得ることができるのです。
その経験を踏まえて、「今度は有料の会場を使ってちょっと大きめに開催しよう」とか、「助成金を使って何かやろう」と、次の活動につながっていくと嬉しいなと思います。
「まちぴあ」を練習の場として活用していただければ嬉しいです。
②学生たちの学びの場
ボランティアプログラムの中には、参加する学生自らが考えて行動するプログラムがあります。「子ども会」で遊ぶ種目を考えて実行してもらうのですが、じっと待っているだけでは子どもたちは遊んでくれません。
自分たちでその場をどう捉えて、どう乗り切るか。
考えて行動することで、受け身による学びと違った経験を得ることができます。
「体験はいいよ。楽しかったら続ければいいし、つまらなかったのも学びだよ。」と、学生には伝えています。自分の興味・関心に気づくことができますし、新しい発見があるかもしれません。
ボランティアに参加していた学生たちが将来、「昔こういうことをやっていたなぁ」という気持ちで、NPOや自治会などに前向きに関わってくれたらいいなと思います。

コロナによる影響と活動
「まちぴあ」の利用者数は半分程に減りました。活動する団体のほぼ全てが、活動の縮小や延期を余儀なくされています。そのため、ボランティアや市民活動に関心がある人たちの参加できる場が少なくなっています。
感染防止を徹底することに加え、参加できる人数を管理するなど、感染リスクを押さえつつ現場での開催を行っています。また、ZOOMなどのオンラインツールを活用し、「安心して集まれる場をみんなで作る」環境づくりに取り組んでいます。
今後の展望
コロナ禍で動きづらい状況が続いているなか、オンラインもすごく便利ですが、人が集まらなくなった状況も考えものだなと考えています。
「まちぴあ」で集まれる環境をつくり、それを見た誰かが「感染対策をすればできるんだね」って感じてもらえるような場を目指しています。「こうすればできる」という工夫する気持ちを市民の皆様に培っていただけるように活動していきます。
ゆくゆくはコロナ禍でもリアルで集まれる可能性や流れを作って、今後のボランティア活動をより楽しいものにしていくための一助になればと思っています。
また、アウトプットはすごく大事なことだと捉えているので、「まちぴあ」で開催する勉強会では参加者が受け身にならないように、「参加者同士が一緒に考えながら学べる場」を心がけています。

「栃木で挑戦しようとしている人に一言、お願いします!」
ボランティアやまちづくりといった社会貢献に類する活動は、企業活動とは違った側面での取り組みになります。ただ、「人と出会い、学びがあって、人に役立つことをして、自分のためになる」という意味においては同じ部分もあると思います。どんな状況にあっても、出会いと学びを続けましょう。
参加・寄付の情報
今後、以下の開催を予定しています!
・ボランティア体験プログラム(釜川コケ落とし大作戦、クリーンウォークなど)
・まちぴあ勉強会、事務局お助け講座
・まちぴあオープンデー(団体と協力した、まちぴあでの小規模イベント)
詳しくは「まちぴあHP」をご確認ください。
https://u-machipia.org/
団体の基本情報

団体名 | 宇都宮市まちづくりセンター「まちぴあ」 |
活動ジャンル・テーマ | 市内におけるボランティア等、市民活動及び団体の支援 |
活動エリア | 宇都宮市 |
設立年 | 2012年 |
スタッフの数 | 11名 |
住所 | 宇都宮市元今泉5-9-7 |
メールアドレス | info@u-machipia.org |
団体HP | https://u-machipia.org/ |
編集部コメント
何か活動を始めるときに、活動に使える場所があり、後押しをしてくれる人たちがいると心強いですよね。「まちぴあ」で活動するときは、「練習の場」として受入れてくれるので、色々なことに挑戦しやすい、素敵な環境が整っていると思いました。
コロナで思うように活動できない日々が続くかもしれませんが、未来に向けて行動し続けることは大切なことだと思います。これからも地域を支え続けてほしいですし、多くの方が「まちぴあ」を活用してほしいと思います!
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この記事を書いた人
藤本尚彦
リサーチ・ライティング担当
県南エリア在住
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