自分を知ろう
何かを「好きになれない」という人もいらっしゃる気がします。その場合どうしたらいいと思いますか?
時間軸
私はアマゾンに行ってその大自然の中で「自分って、何て小さな、たった一つの命なのか」と感じたんです。アマゾンは、とてつもない数の植物や生き物がいて成り立っていて、それは普段私達が暮らす「人間中心の街」の要素がいっさい無い「自然のみ」の環境でした。
そして、もう一つ「人生は一瞬だな」って。アマゾンの環境は何万年もの年月を基に成り立っています。それに比べ私の命はたかが100年弱。私が普段、悩んだり、躊躇している事って、なんか「小さいな」って、「無駄に考すぎてたな」って思いました。
アマゾンに比べると、私の人生は「あっ」という間です。だったら、興味を持ったことをもっと大切にしよう。もっと思いっきりやってみようって思えました。違う見方をすれば、嫌な事もあっというまに過ぎ去っていく訳です(笑)。
生きている内に好きな事をして生きられれば、最後に「いい人生だった」って想えるんじゃないでしょうか。何かに興味を持ち、それを好きになる。ある意味わがままかもしれませんが、その好きをもっと好きになる。それが人生を楽しくさせることに繋がるのかもしれません。
→すごく貴重なお話ですね。アマゾンで体感した「自然中心、生き物中心」の感覚を得て「人間中心」の感覚の囚われに気づかれた。
そして、アマゾンの成り立ちや歴史と、ご自身の人生を時間軸で比較する事で、ご自身の人生を俯瞰的にみられ、より強く「生きる意志」を持たれた。これは渡辺さんにしかお話しできないお話かもしれませんね。
自分を理解しよう。
それと、自分が見えていない人が意外に多いなって感じます。「もうちょっとだけ、そこを工夫したら、楽しくなるよ」と、メンバーの教育時にも、アドバイスします。
「やりたい、なりたい」だけで、努力をしていない人もたまにいて、やるべき事をせずに言っているだけというのは、自分の感覚としては「笑わせるなよ」って思っちゃったりもします。
→おっしゃる通りだと思います。一見厳しい意見に聞こえますが、そのままだと本人も目的を達成できないかもしれませんし。乗り越えてきた方から、教育やアドバイスして頂けるのは、本気でなりたい人にとっては、本来、ありがたい事だと思います。
「やりたい、なりたい」で終わらせないポイントってなんだと思われますか?
行動ですかね。やりたいならやってみる。なりたいなら、なれるまでやってみる。失敗を恐れる人もいますが、やってみる事で失敗も含めて結果が出ます。その結果から、目指している業界や周りの人との差が分かる。実はとてもいい機会なんです。
自分に「ここが足りないのか。」「ここをもう少し学ばなきゃ」って、その具体的に見えた差を埋めていけばいい。怖がらずに、「理想」と「現実」の差が見えるまで、思い切って行動して欲しいですね。
自分を理解すると、もっと楽しくなると思うんです。自分の声は録音しないと解らない様に、自分自身では中々見えません。だからこそ、行動してみると「こんな事が好きなんだ」とか「いまこの位のレベルなんだ」ってわかります。
行動や挑戦を繰り返すと、その度に外の世界を理解でき、また自分を理解できる。もし、その時できなくても、失敗や挫折で終わらせず、改善していけばいい、シンプルなんじゃないでしょうか。
→なるほど、「好き」とか「やってみる」というのは一見、根性論の様にも聞こえかねないですが、行動や結果に対しては自己理解や他者理解の機会と定義されていらっしゃるんですね。
また、自身と周囲との「差」を的確にとらえて、その差を埋めていく改善というのは、とても具体的な行動指針ですね。
あとがき
渡辺さんの「繁殖を促す活動から自然の偉大さを知った」というお話は、とても新鮮で理にかなった感覚を得ました。アマゾンのお話もとても面白かった。
渡辺さんは「好き」という「感性」を大切にされつつ、「検証、改善」などを着実に行っていく「理性」もしっかり兼ね備えているとても面白い方でした。
私自身も「人間中心」という感覚に囚われていた事に気が付いたので、これから行く場所ごとで、「どんな生き物が暮らしているのか」「どうやって自然がなりたっているのか」をちょっと意識してみようと思いました!
あなたはどう思いましたか?