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- 渡辺敬晴(なかがわ水遊園・飼育統括)|tochigi gene vol 4
渡辺敬晴(なかがわ水遊園・飼育統括)|t...
「もっと知りたい」「全部知りたい」
どんな事がきっかけで、魚に興味を持ったのですか?
きっかけは小学5年生の時。親戚のお兄さんの家に行った時に、熱帯魚を飼っているのを見て衝撃をうけました。そこで「僕も家で飼いたい!」と親に猛アピールして、熱帯魚を飼い始めました。私の性格もあいまって、そこから、ずっと魚の事を考えて幼少期を過ごしましたね。
性格のお話もありましたが、どんな所がマッチしたのですか?
あんまり人が好きじゃなかったんです(笑)。人と会話するより、1人で静かにしている方が好きでした。そして、動物は吠えるのに対しで魚は吠えません。その点も良かったのかもしれません。
→えー!こんなにお話も上手なのに!(笑)
夢中になっていった理由は何だったのでしょうか?
「魚を繁殖させる事」にはまったからですかね。あまり知られていないでしょうが、魚好きの方達でも「好き」の志向が分かれます。一例を上げると「釣るのが好き」「飼うのが好き」「殖やすのが好き」など。電車もそうですよね?私の場合は、早い段階で殖やす事が好きになりました。
もちろん、小学生だった頃は、本で知った魚を「実際見たい!」という想いが強かったので、栃木県内の熱帯魚屋さんは行き尽くしました(笑)。さらに中学生になったら、エリアを広げて埼玉や東京の熱帯魚屋さんに電車で行ってました。
すごい行動力ですね、実際に魚を見ると、どんな感情だったのですか?
「こんな色なんだぁ!」「こんなに大きくなるんだ!」とか「こんな泳ぎ方するんだぁ」と驚いてました。その中でも、気にいった魚がいれば、自分で飼育してみる。それの繰り返しで、次第に「この魚を繁殖させて殖やしたい」と思うようになっていったんです。
飼う事はある程度知識があればできます。しかし、殖やす場合は技術が必要になる。殖やすというのは、飼育の中でも最終段階なんです。
その魚の事や、産卵のタイミングなど知った上で、環境から作っていかないと実現しないから難しい。だからこそ、繁殖に成功した時は「その魚に勝った!その魚を極めた!」と思えるんですよね。
魚を極めた!勝った!という感覚は初めて聞きますね。ゲームのポケモンに近い感覚なんでしょうかね。
そうかもしれません。私やった事ないですが(笑)。そして、増やすという事を目的としていく中で、淡水魚全体を「全部知りたい」と思う様になり、興味がない魚も飼ってみました。
そうすると、「魚同士の関係性」や「環境」「生態系」など、より広い視点になり、見えてくる物が増えたんです。
3 夢中になり、夢中になれる環境へ へ つづく
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この記事を書いた人
石川智章
「栃木のしゅし」総合統括
県南エリア出身
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