3、自然な流れにそって作り上げたもの
◆経営をてがける中でターニングポイントはありましたか?
家族ができた事ですね。
3年が過ぎた時かな。カフェも自分1人なら食っていける状態になっていました。その頃、当時付き合っていた彼女に子供が出来たんです。私に家族を守る役目が生まれました。それからは「奥さんと子供を養っていける事業規模にする」という「次の目標」ができました。
そこで2店舗目を出店する事を決め、動いていきました。当時は必死でしたが、今となっては「成長する機会」となった、ありがたい出来事です。新たな出店に対する「費用感」や「必要な対応項目」などを知り、経営やマネージメントも覚えていった。「家庭を持つ感覚」を持てたのも大きかったです。
「自然な流れの大切さ」みたいなものも感じました。
2店舗目の準備からオープンまで3年かかったんです。
解体しようとしてた空き物件をみつけ、整備中は安く貸して頂き、リノベーション費用もオープン後に段階的にお支払する形で相談させてもらいました。1店舗目と同様に、コストを抑えるため自分で店舗をリノベーション。
今市へ通っていく中で、地域の人たちと話す機会も増えていきました。見ず知らずの土地の事も理解していけたし、地域の人達にも私の想いやストーリーも伝えられたんです。
いつしか、皆さまが「まだオープンしないのか?」と心配してくださる様になり。(笑)オープン後も、「最初のお客様」として通ってくださったのが「いつもお話ししていた方達」。この様な、段階的かつ自然な流れで店舗を展開できた事は、とてもいい経験になりました。
仮に、お金を借り入れて、急に店舗を展開をしていたら、その後の経営結果は違っていたかもしれません。3年という歳月をかけた事は、一見、無駄にも見えますが、とても重要な時間だったと思います。
ここでも、ご自身に起こる出来事に対して、その都度「答え」を出してこられたのですね。「自然な流れ」というのが印象的です。
4、「経営」そして「人や地域との関わり方」に関する今後の展望 へつづく